アトリエ優  一級建築士事務所   

    
ENTREE(アントレ)(英国アンティークショップ)
店舗併用住宅(福岡市)
当事務所とつながりの深い、アントレ今福氏の自宅兼店舗の移転新築です。

今福氏とはこれまで何度もイギリスに、家具の買付けや旅行に同行させていただいています。

新築するに当たり、イギリスの田舎に何百年も前から建っている町屋を日本に再現することはできないかという
発想を元に設計した店舗併用住宅です。


歴史を重ねたイギリスの住宅は長年の劣化や地盤の変化で家が傾き、壁が膨れ、屋根がうねっています。

それは、家になんともいえない おおらかさ や あたたかさ を感じさせてくれます。

ただし、ここは日本。世界に誇れる腕のいい大工がごろごろいる環境で、普通に建てたなら、うねったり曲がった家
なんてできっこありません。そこで、わざと曲げて作るための図面を作成し、大工さんにお願いしました。

やってることはフェイクの建物を造ることかもしれませんが、
目的はいかに おおらかで あたたかい 町屋の風情を造ることが出来るかです。

このストーリーは睦也ブログでも紹介していますので、そちらも是非ごらんになってください。
「アントレの曲がった屋根」
 
 
●外観

煉瓦積みの壁の上に木造のハーフティンバーを
ジェッティ構造(梁をはねだして、2階の壁を持ち出す工法)で乗せた構成です。

 
 
 ●屋根

ゆがみ・うねった棟がわかりますか?
こんなスカイラインのある家は、なかなか無いと思います。
頂上にフクロウとネコのモニュメントを作ってもらって置いています。

 
   
 ●エントランス見上げ

柱や梁は新材を使うしかないので、
アントレの職人さんに、ちょうなでナグリ・削ってもらっています。
●ジェッティ見上げ

日本とは環境の違うイギリスの家はこのような建て方が
安定するという考え方があるようですが、
もちろん日本のルールにのっとって設計しています。

   
 
●外壁・外構

外壁はアンティーク煉瓦をスライスしたものを職人さんが1枚1枚貼付。
目地も1本ずつチューブで塗りこんでいます。
外構の駐車場石貼の間にハニーストーンを埋込んで洗い出しています。
壁と地面の間はわざと土のままとして下草を植えてやさしい印象としています。

 
   
 ●1階アンティークショップ店内

商品を陳列する家具も全てアンティークで、全て売り物。
床は古材のヘリンボーン貼

 
 
 ●1階ステンドグラス工房

ステンドグラスが数多く展示できるよう窓を配置。
手前には修理工房を併設しています。

 
 
 ●2階トイレ

便器・手洗い陶器もすべてアンティークです。

 
 
 ●2階スタジオ

大物の家具の展示をする天井高さ3.6mの屋根なりの空間。
キッチンを利用して料理教室を開催する計画もあるそうです。

 
 
 
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